犬を飼うにあたって日本と海外のペット事情に違いはあるのでしょうか?
そもそもペットとの共存はどこからが始まりなのか。さくっと歴史から見ていきそのルーツをたどってみましょう。
人間と犬の歴史

今ではすっかり家族同然のペットですが、いつからその様になったのか?サクッと歴史を見て行きましょう。
もともと犬も猫も野生動物を家畜化したものとされていて1万2000年以上も前に人間と犬が一緒に埋葬されているのがイスラエルで発見されています。
犬は集団生活をする習性から人間にも馴れ、狩で獲物を捕らえるなど生活を共にしていました。
そして日本では1万年前の縄文時代に犬との生活が始まり、縄文早期の遺跡からは犬が丁寧に埋葬されている状態から大切な存在であった事も伺えます。
ちなみに猫が日本の歴史に登場したのは奈良時代で、中国から経典が輸入されていた時にネズミの駆除として一緒に連れてこられています。
猫は中国から輸入された動物と言うことなんですね!
野良猫などの問題もありますが、僕も猫好きの猫派なので癒しのきっかけをくれた中国ありがとう!
動物に限らず色々なモノが持ち込まれている国が日本と言う事なので当然様々な文化の違いがあるはずです。
日本独自のペットの文化とは何なのでしょうか?
日本の犬の飼育文化
今でこ様々な犬種が存在しており、一見純粋な犬種に見えても聞いたこともないような「ミックス」が存在しますが日本在来の犬は以下の通り
- 柴犬
- 紀州犬
- 四国犬
- 北海道犬
- 甲斐犬
- 秋田犬
以上の6種類が日本在来の犬種となり共通しているのは警戒心と忠誠心が強い
飼育においては上級者向けのペットとして知られメスの方が穏やかで自立しているがオスはやんちゃで攻撃的な所もあり飼う際には注意が必要。
この辺りは人間界も同じで女性のほうが自立していて男性はいつまでたっても子供で争いがちな男性と平和的な女性、まさに動物的本能なのだと言う事が学べますね。
また小さい頃の社会化期のトレーニングが重要になってきますが。
幼少期のトレーニングも人の子も同じで人間性が形成されるのに重要なのは3歳くらいまでと似ている気がします。
小さい頃にしっかり正しい社会教育をしていないと「言う事を聞かない」「無駄に騒ぐ」「攻撃的」が日常化し大人になっても続いて手に負えないなんて事も。
社会的マナーのあるなしは飼い主の「子育て」に委ねられると言っても過言ではありません。
人間であれば「保育園や幼稚園」で幼少期を過ごし、学校生活で集団生活をする。
犬であれば自分で教育が難しい場合はドックトレーナーにお願いしたり、ドッグランなどで他の犬と過ごす事で犬社会も学んで行きます。
そのペットマナーが出来ると何がいいのか諸外国のペット事情を見て行きましょう。
日本と諸外国の異なるペット事情

犬好きの国イタリア
イタリアは社会全体がペットを家族の一員、家族に限らず人と共有する時間を大事にする場にも犬がいてペットフレンドリーな社会
国民全体の40%の飼育率と高めのイタリアでは飲食店だけではなく老舗百貨店もリードを付けていれば入店OK!
呼び戻しが出来れば公園をノーリードで散歩する事も可能。
イタリアの航空会社は8㎏以下であればキャリーバックに入れて一緒に乗ることも出来ちゃいます。
ただし静かに床に伏せていられる事が条件、もちろん守れない場合は利用する事ができません。
一風変わっているが犬の為!アメリカ
アメリカも現在の日本の様にペット=家族
しつけやマナーに関しては専属のトレーナーに依頼する家庭も少なくないようです。
またペットに関して法律が厳しく動物を傷つけた場合は「第二級動物虐待罪」
犬を繋いだまま3時間経過したら「動物虐待」
犬のお留守番を長くさせてしまう行為もNG
強いにおいを放つ犬も違法行為(面倒を見ていないと言う事)
15分以上吠える犬は法律違反
一風変わった法律が目立ちますが「飼い主の責任問題」と捉えられ罰則されます。
しかし全ては犬を飼う上で一般的なコトなので当然の義務であると言う事の様です。
またペットショップで犬を販売する事は禁止なのでペットシェルターから迎い入れるのが一般的
意識と責任の高いドイツ
犬大国と呼ばれるくらい世界でもトップクラスのペット先進国ドイツ
生活の中に犬がいるは自然な事で、どの環境にも犬が居ると言うくらい当たりまえ
そんな社会のペット事情ではどこでもペットと一緒に行ける様に施設の作りや環境が充実しているので気兼ねなく同伴で行ける場所が多く存在しています。
そのペットと過ごせる環境を作り出すために飼い主のペットマナーは徹底されており、子犬の時にしっかりとしつけを行う。
教室に通わせるのも一般的で多くの犬が行儀よく出来る。と言う社会を飼い主みんなで作っていると言う印象です。
もっともその背景にはペットに関する細かい法律も多くあるからなのかもしれません。
アメリカ同様ペットショップでの販売は禁止、家族に迎い入れる場合はブリーダーから。
愛護精神トップクラスのスウェーデン
ドイツに続いて動物愛護精神が高くその愛護法は世界一厳しいとも言われている位、飼い主の責任について重いです。
ゲージ飼い禁止、6時間以上目を離す事の禁止など「動物目線」でのルールなどが定められています。
ペット販売の店はなく上記に同じくブリーダーからの入手が多く、しつけ教室は一般的です。
また世界で初めてのペット保険を開始したのもスウェーデンと知れば知るほど、ペットファーストで色々な事を考えているんだなと思います。
ルーシー法イギリス

繁殖業者に大量の子犬を生まされていたキャバリアキングチャールズスパニエルのルーシー
彼女は狭い檻で劣悪な環境のもと人間の利益の為に心身ともに傷つけられた一匹の犬の話
世論から生まれた法律がルーシー法。みんなで盛上った事が国の法律になるってすごいですよね。
イタリア同様ほとんどの公共機関をゲージに入れることなく利用する事ができます。
ただし大人しく床に伏せていなければいけない、他のお客様の迷惑になる場合は乗車拒否などやはりマナーが出来ている事が条件ですが満たしていれば
カフェやパブほとんどのお店が同伴利用可能、公園もノーリードで散歩しても問題ありません。
日本
先進国と比べてもまだまだ多くの事を学ぶ必要があるのが日本だと思います。
他国と比べ自由にペットを飼う事が出来る反面、ルールや法律は諸外国に比べて甘い。
そのほとんどを飼い主に委ねられてしまい独自のルールや観点が存在「人間本意」に偏っている印象。
可住地面積が狭く隣同士が近い日本社会の中では安心安全にペットとの共存を実現る為にも、日本こそ法律やルールを厳しく定め。
生き物を飼うと言う事をまず「飼い主になる側」が学び先進国に追いつく必要があるかもしれません。
まとめ
良い意味で日本は意外と色々な事が「自由」だと僕は思ています。
しかしその自由の意味をはき違え、一部の人の傲慢さやルールを守らない結果厳しい世の中になり
自分の首をしめているのもの今の日本の社会で目立っている部分だと思ってます。
コロナ過で人の利用が減少した事も背景にあると思いますが、ペット同伴可能な場所も増えてきていて
犬と一緒に使える施設が増える事は飼い主にとっても何よりの楽しみだと思います。
より楽しい共存社会実現のためにも飼い主と犬の両者の学びが必要不可欠なのかもしれませんね。
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